家族が亡くなったら、医師から「死亡診断書」をもらいます。それを市役所に届出すると、「埋火葬許可証」が交付されます。この許可証で火葬、埋葬を執り行うことができます。
この一連を手伝ってくれるのが「葬儀屋」で、病院から自宅までの「遺体搬送」、自宅から火葬場までの「霊柩車手配」などを代行してくれます。最近は自宅の代わり通夜場を貸してくれる葬儀屋も多くなっています。火葬された遺骨は一旦自宅(又は通夜場)に帰り、その後、家族によって埋葬されます。
本来は、これらを家族や身近な人々によって粛々と行えばよく、芸能人や有名人の中には、一般の人に知らせることなく密葬で行う人も多くなっています。
しかし、埋葬する前に「葬儀」を行い、家族が亡くなった事を広く知らせるのが一般的です。この場合も葬儀屋に頼んでおけば段取りしてくれます。
葬儀を行う場合、既に決まった「お寺」がある場合には、家族が亡くなった時点でお寺と日程などの打ち合わせをして、お寺の都合を確認しておかなければなりません。
又、お寺に支払う「お布施」とか「お戒名料」と呼ばれている「お葬儀料」(御礼)についても確認しておく必要があります。
仏教以外に神式や無宗教で行う場合も同様ですので、あらかじめ葬儀屋さんに相談しておけばいいのです。
NPO法人みんなの寺でも一切のお葬儀を受付できます(別紙申込み用紙にてお申込み下さい)。
亡くなった人に与えられる名前を「戒名」とか「法名」とかと言いますが、どういう意味があるのでしょう。
全ての人は生まれたときに名前がつけられますが、その文字には将来こういう人なってほしいという両親や家族の希望が込められています。つまり、名前はその人の未来形を表しています。
さて、その人が一生を終えて、果たして実際はどんな人生を歩んだのでしょう。その人の人生を振り返って、こんな人生を歩んだ人でしたということを6文字~9文字で表現したのが「戒名」とか「法名」とか言われるものです。つまり、その人の人生の過去形を表すものです。
最近では戒名を付けないで俗名で葬儀を行う人も増えています。
亡くなった方のお名前やお戒名は「位牌」に書かれますが、「亡くなったばかりです」ということを表すために、最初は木を削ったままで何も塗装していない「白木の位牌」が使われます。
ところで、いつまでも亡くなったことを悔やんでばかりいられませんので、仏教では死亡後四十九日を経過した五十日目からを「忌明け」と言い、ここから普通の生活に戻っていいとしています。
そこで故人の名前やお戒名を書いた位牌もこの日からきれいな「塗り位牌」に書き直します。白木の位牌はお正月行事などの時に焼却します。
「白木の位牌」は葬儀屋さんで準備してくれますし、「塗り位牌」は仏壇店から仏壇の色合いに合わせて購入すればいいのです(文字彫刻もしてくれます)。